前回までの話
投資の成功とは
投資で重要なのは1回のトレードの勝ち負けではなく、長期的に資産が増えていることです。
だから常にトレードしていてよく大きく買っているからすごいということはなく、長期投資のみであっても最終的に資産が大きく増えた方が成功したということです。
ただこれは長期投資の方が正しいということでもありません。
逆に長期投資のみもリスクはあると考えています。
積立投資(ドルコスト平均法)は万能のように言われますが、これは長期的に右肩上がりの市場が前提です。
楽で誰でも儲けられるような投資商品などありません。
(全米や全世界インデックス投資は統計的にみて右肩上がりの可能性が高いというだけで、絶対安全ということはないことを理解しないといけません)
またドルコスト平均法による長期投資はある意味でハイリスクとも言えます。
これは、たった一度の人生で何回も出来るものではないという点です。
20年30年と長期積立を行ったが、結果的にマイナスに終わる可能性が0%ということはありません。
資産が無くなるという可能性はほぼないとは思いますが、それでも可能性がある限りはそれに対して責任を取らないといけないし、ヘッジもしておくべきだと思います。
投資家心理と規律
投資において根拠のない希望的観測・強欲・恐怖といった心理は売買ルールに悪影響を及ぼしがちです。
含み益であっても含み損であってもその時の感情に大きく揺さぶられると思います。
そこは自制心を強め、最初に決めた「ルールと規律」を守ることこそが中級者を目指す投資家にとって大きな課題なのです。
投資で重要なのは「入口のタイミング」よりも「出口のタイミング」です。
なぜなら、出口こそが投資成績に直結するからです。
いかに感情を排除し、自分が決めた「ルール」に従って淡々とこなしていけるか。
これが「規律」を守るということです。
もちろん一度決めた結論(ルール)を一切変えてはいけないということではありません。
投資の研究に終わりはないので、経験値が上がったり、状況が変われば軌道修正も必要になります。
自分の優位性や課題が認識出来るようにデータを貯めておくのは非常に重要です。
これはどんな本やセミナーからも得られないオリジナルの経典です。
戦略をデータを駆使してルールをブラッシュアップしていく。
またこの作業は売買の実践中には行わないことが重要です。
実践中は思い付き変えることは規律を守れていないのと同様ですから。
経験の差
相場の世界では、多くの人が取れないリスクをとり、精神的な苦痛に耐えることを学び、自分をコントロールする訓練を繰り返すことを経験していかなければなりません。
その努力の積み重ねが初級者から上にステップアップするために必要なことだと思います。
だから初級者と中級者や上級者では同じ投資対象やチャート、指標やファンダメンタルズ分析、ニュースなどがあっても見ているところや見えているものが違うのだと思います。
これこそ「ルールと規律」を持っているかどうかで変わってくるはずです。
そのレベルになるまで経験と研究を重ね、自分なりの戦略を見つけることが重要なのです。
その過程で、初級者の頃は読み飛ばしていたような本の内容やニュースであっても、読み返すと非常に参考になったり新たな発見をしたりするのです。
またそれぞれの情報同士が繋がって、深い理解になることもあると思います。
(続く↓)
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