こんにちは。yoshiです。
つみたてNISAやiDeCoなどの制度を活用する人が増えてきて、
最近始めたという人や、これから投資を始めるといった人も増えてきたように思います。
始めたばかりの時はどうしても日々の値動きや、数か月してもお金が増えないことに不安を覚える人も多いですよね。
僕もかつてはそうでした!
そこで今回は『投資と投機』の違いについて、僕なりに例を出しながら解説をしてみます。
それでは、よろしくお願い致します。
『投資』とは
『資本を投じる』と書いて『投資』です。
多くの人が『投資』を行いたいのに、マインドが『投機』になっているように思います。
今回はこの『投資と投機』の違いを『競走馬』に例えて解説してみます。
『競走馬』に投資をするということは、その馬の馬主(オーナー)になるということです。
仔馬の時に将来性を目利きし、活躍を期待して購入しますよね。
現在は『一口馬主』のような制度もあるので、株式投資と似たような側面もあるかもしれません。
仔馬を数千万円で購入して、将来的に賞金や繁殖によって何倍も利益を得る。(もちろん馬の場合は他のコストも掛かりますがここではそこは置いといて)。
これが『投資』の考え方ですね。
しかも企業の場合は、馬よりも寿命が長くなる可能性も高いです。
『投機』とは
『機会に投じる』と書いて『投機』です。
もう少し詳しく書けば『機会に乗じて、短期間で利益を得ようとする行為』です。
これを馬と考えるなら、『競馬で予想する』ということです。
(もしくは、その『競走馬』自体の価値の短期的な値上がりを期待して買うことですが、このかんがえかたよりは『競馬』の方がしっくりくると思ったので今回は競馬でいきます)
つまりレースで『勝ち負け』に賭けるということですね!
株式投資で言えば価格の『上げ下げ』に賭けるということです。
これが『投機』の考え方です。
つまり
『その馬が活躍して、どれだけ利益を上げてくれるのか』⇨ 投資
『その馬が勝つか負けるか』⇨ 投機
前者は『競走馬』が将来的に成功するかどうかを前提として選択しているのに対して、
後者はその時々の勝ち負けだけを考えているのです。
こうやって『競走馬』で考えると、資産形成目線で見れば、前者(投資)のマインドになりやすいと思います。
しかしこれが株式となると、後者(投機)のマインドになってしまう方が多いと思います。
なぜ『投機マインド』になりやすいのか…
『競走馬』を『株式』に戻して考えると、
『その企業の行っている事業から、どれだけの利益が得られるのか』⇨『投資』
『この銘柄の株価は大きく上がって(又は下がって)、売買差益を取れるだろう』⇨『投機』
多くの投資家は『企業の強みや今後の収益率・成長性』などよりも、
『儲かる(値上がり益が取れる)銘柄はどれか?』ばかりに目が行ってしまいます。
最初はそうでなくても、短期的に10%20%上がった銘柄を焦って売ってしまう個人投資家の方は多いと思います。
もちろん最初から投機的に取引をしているのであれば問題はありません。
しかし、途中で路線変更してしまう『自称・長期投資家』は多いと思います。
これはなぜか?
おそらく「株価の変動」がチャートなどで可視化して見えてしまうからだと考えます。
価格が毎日・毎分フラフラと動いているのを見ると、どうしても気になってしまいますよね。
『競走馬』であれば、その実力や価値が毎日のチャートになって見えるわけでもないから、能力が上がったり、価値が上がったら売ってしまおうと思わないでしょう。
よって『投資』であればベストなのは「株価を見ない」ことかもしれませんね。
決算発表などの業績やその企業のニュースのみを見て、その成長や収益性、健全な経営が行われていることだけを確認する。
『投資』であればこれくらいのスタンスの方がいいのかもしれません。
以上は個別銘柄の話ですが、投資信託やETFなどのインデックス投資の場合はどのように考えればいいのでしょうか?
それを次にまとめていきます。
インデックスへの『投資』とは
個別銘柄が『一頭の競走馬』だとすれば、
全世界や全米のインデックス投資は『その地域全体の競走馬の一口馬主になる』イメージです。
その中のそれぞれに均等に投資している訳ではないので、『競走馬』として既に優良なものには多くの口数を投資して、まだ現在の実力が低いものには口数を減らして投資するという感じです。
更にこの『株式』という『競走馬』たちは毎年平均で3-7%づつ成長し、大きく強くなっていくことが期待できる訳ですから、日々の価値の変動や個々の実力の振れ幅に構う必要はありません!
毎年の利益を楽しみにしつつ、その利益もまた彼らの更なる活躍の為に再投資していけば勝手に大きく成長してくれます。

仮にこの『世界の競走馬』たちが利益を上げられなくなっていけば、我々の経済ひいては生活自体が衰退していくわけです。
個別銘柄の成長を見極めるよりも、世界全体や米国全体の企業が将来的にも継続的に利益を上げてくれるかを期待して投資を始めたのであれば、短期的な価格に変動は気にせずに『市場全体の利益』や『GDP』などに注目していく方が大切だと考えます。
『投機』が悪いという訳ではない
ここまで『投資』と『投機』の違いについて解説してきましたが、
一つ誤解して欲しくないのは『投機』が絶対にダメだということではありません。
個人的には運用の軸としては、インデックスでも個別銘柄で組むポートフォリオ戦略にしても『投資』を行った方がいいと思います。
但し、ポジションを限定して『投機』を行うことも悪いとも思いません。
生活防衛費を確保し、将来の資産形成分も『投資』出来ていて、次に趣味としての運用として『投機』で大きなリターンを狙うことは個人の自由だと思います。
ただ、知っておいて欲しいのは『投機』で継続的に勝ち続ける事は難しいということです。
投資 | 投機 | |
焦点 | 『価値』を見極める | 『価格』を予想する |
行動 | 『価格』<『価値』の時に買う 『価値』の増大を楽しむ | 『現在価格』と『将来の予想価格』の差を予想する |
判断材料 | 営業利益 キャッシュフロー | 市場環境・マクロ予想 受給関係の予測 テクニカル分析 |
性質 | プラスサムゲーム | ゼロサムorマイナスサムゲーム |
時間&リターン | 時間の経過とともに『価値』がリターンになる | 期待リターンに収れん(多くはマイナス) |
暗号資産
現代では暗号資産『ビットコイン』が一躍有名になりましたね。
こちらに関しては『投資対象としていかがなものなのか?』という議論も多いです。
暗号資産は、良くも悪くも現状のテクノロジーの上に成り立っています。
よって、量子コンピュータなどテクノロジーの桁違いの進化の実用化などでどう変わるのかの予想がつきません。
また現在の主要な暗号資産が、法定通貨の裏付けも持たず、需給関係のみで価格が決まることから、長期的な資産形成の選択肢ではなく、価値の変動によって短期的に利益を求める短期的な『投機』の対象としてみる方がベターではないかと考えます。
将来的な期待を持ったとしても、インデックス運用などとは混同せずに、余剰資金での『投資』にするのが無難であるとも考えます。
まとめ
『投資』:長期的に将来性を期待しながら利益を生み出すもの
『投機』:価格変動を予測し、短期的な利ざやを狙うもの
『投資』は短期的な利益は少なく場合によっては、最初は含み損を抱えることもあります。
また長期での結果待ちになるので失敗が許容されにくいとも言えます。
しかし「インデックス運用」などで適切なファンドやETFを選べば、長期運用により複利効果も得られ、大きな利益を生み出すことも可能です。
『ゆっくりとした資産形成』こそが『投資』であるということです。
『投機』は短期的な利益は得られるが、長期に渡って勝ち続けることはプロでも難しいものです。
また価格チェックや売買の手間、手数料の問題などのデメリットも多いです。
もちろん『投機』には『一攫千金』の可能性もありますが、これは可能性の低いものであり、完全な余剰資金で趣味として行う程度にするのがいいと思います。
おわりに
多くの人が老後などの将来的な経済状況に不安を持つと思います。
こちらの記事を読んでくださる方のほとんどが、その解決目的としてつみたてNISAを始めとした『投資』を始めている、もしくは始めようと思っている方だと思います。
『将来の為の資産形成』という目的に必要なのは『投機』ではなく『投資』です。
そして、現代はその最適解として『インデックス投資』が普及しています。
『投資』をしているということを念頭に置いて、長期的なスタンスで資産形成を行っていって欲しいと思います。
ということで、今回は以上です。
本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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