T・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)

ファンド紹介

こんにちは。yoshiです。

今回は相談者さんからのファンド選び相談で出たファンドの解説です。

(こういった相談があると記事を書くきっかけになるのでありがたいですねw)

今回紹介するのは、タイトルの通り

『T・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)』

こちらのファンドについて目論見書や他資料を見て、解説していきます。

※個別ファンドの売買推奨をするものではありませんので、ご了承ください。

それではよろしくお願いいたします。

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T・ロウ・プライス社とは

まずは、T・ロウ・プライス社について簡単に解説していきます。

米国の大手投資運用会社の一つです。

三大運用会社と言われる

『ブラックロック』『バンガード』『ステート・ストリート』

これらに比べるとちょっと馴染みが薄いかもしれませんが、S&P500種指数にも採用されている巨大運用会社です。

1937年設立 現在世界16か国で事業展開しています。

日本にも事業展開しています。

運用資産残高は『1.623兆㌦』(約184兆円)

※2021年9月時点

さて、企業概要はこの辺にして、さっそく交付目論見書から読み進めていきましょう!

交付目論見書

交付目論見書

設定日は2019年12月27日

投資対象は「海外(北米)株式」

決算は年1回で、為替ヘッジなし

ファンドの特色としては、主に米国企業内で成長性が高いと判断される企業への投資を行うアクティブファンドです。

場合によっては米国以外の企業にも投資する場合はあります。

銘柄選択は、独自企業分析に基づく「ボトムアップ・アプローチ」を重視した運用を行います。

「ボトムアップ・アプローチ」とはアナリスト調査や分析に基づき、その企業価値を判断し個別銘柄を選択する運用手法です。

調査対象は原則「時価総額50億㌦以上」の大型銘柄です。

中小型株を入れない方針ということですね。

主な資産状況は以下の通りです。

グロース株投資家にはおなじみのラインナップが上位を占めている印象です。

純資産額は4176.4億円と設定日が浅い割には大きな資産額です。

繰上償還は30億口を下回った場合とあるので、現状その心配はなさそうです。

ファンドの費用

・購入時手数料:購入価額に3.3%(税込)を上限として、販売会社が設定します。

ネット証券などでは無料が多いですが、銀行窓口では上限取られる可能性がありますのでご注意ください。

・運用管理費用(信託報酬)は、純資産額に対して年間1.463%(税込)として毎日計上され基準価額に反映されます。

・信託事務の諸費用等

法定書類などの作成費用は年率0.11%(税込)上限とする額が毎日計上され毎計算期の最初の6か月終了日及び毎計算期末又は信託終了時にファンドから支払い

※実質費用は今後の運用成績報告書で確認

月次運用レポート

月次運用レポート

こちらのファンドは『モーニングスターアワード ファンドオブザイヤー2020』の国際株式型(特定地域)部門の優秀ファンド賞を受賞しているようです。

ただ、この辺の賞やランキングは過去の情報に基づくものですので、将来のパフォーマンスは保証してくれません。

しっかり中身を理解し、投資価値があると判断した場合のみ投資するようにして欲しいと思います。

ちょうど2年くらいの実績となります。

グロース株への投資の為なのか、内部再投資なのか定かではなかったのですが、これまで分配金は出していません。

こういった成長株メインの商品を選ぶときは、普通は分配金狙いではないと思います。

なので下手に特別分配金を出してくれるよりはいいとは思います。


下図は『e MAXIS Slim 米国株式(S&P500)』との1年間の比較チャートです。

TRプライス米国成長株式ファンド:チャート情報 – みんかぶ(投資信託) (minkabu.jp)

ここまで短期間ですと、参考にもしにくいですがこの1年間では指数に劣後しています。

この期間は金融相場で地合いも良かったにも拘らずこの劣後は少し印象が悪いですね。

現状のセクター比率はテック関連が多い印象です。

構成銘柄数は93銘柄で分散数としてはまずまずかと思います。

ただ、上位10銘柄で全体の50.7%を占めているので、これらの値動きにかなり影響は受けると考えられます。

まとめ

『 T・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)』

こちらのファンドは主に米国大型成長株をメインに投資するファンドです。

アクティブファンドですので管理費用は1.4-1.6%程と若干高めの印象です。

ただアクティブファンドはそれだけ手間と人件費も掛けていますので、この辺の管理費用は良心的な設定のように思います。

構成銘柄は約100銘柄ですが、上位10銘柄の比率が約50%と若干集中投資の印象です。

また上位10銘柄も、個人的には目新しいものもない印象でした。

おわりに

最後にyoshiの個人的な見解です。

(あくまでも個人的な見解ですので、購入している人を肯定も批判もする気もありませんのでご了承ください)

結論、このファンドに僕なら投資しません

確かにアクティブファンドがインデックスファンドを上回ることも下回ることもありますが、特にこの1年間で指数に劣後しているのはちょっと信頼感が持てませんでした。

この1年間であれば指数はアウトパフォームしていて欲しいです。

分散比率はアクティブファンドらしくていいとは思いました。

ただ中身がそれほど新鮮味がなくこれであれば、単純にS&P500やNASDAQ100に連動するインデックスファンドを買っておけばいい気もします。

下記は先ほどの比較チャートに『e MAXIS NASDAQ100』を追加比較したものです。

『e MAXIS NASDAQ100』 に関しては過去に記事も書いていますので、参考までにリンクを貼っておきます。

e MAXIS NASDAQ100 誕生
2021年1月29日にe MAXISシリーズからNASDAQ100が登場しました。 それにちなんでNASDAQ100への投資について簡単に僕の考えを書いてみます。

しかし、この記事を書いた時(2021年5月)には、まだ純資産額が『7億円程度』だったのが、

2021年12月17日現在で『約350億円』まで増えています。

このファンドを比較した理由は、

・分散銘柄数が同程度かつテック関連銘柄中心の指数である

・管理費用が0.44%(税込)と低く抑えられる

・インデックスファンドであるため、アクティブファンドよりは安定感が期待できる

これらが挙げられます。

こういった商品もあるので、僕なら 『 T・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(アメリカン・ロイヤルロード)』 よりは『NASDAQ100』インデックスファンドで管理費用の低いものから選びますね。

ということで、今回は以上です!

※投資はあくまでも自己判断・自己責任でお願いします。

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