今回はこちらの本をご紹介します。
著者はひろゆきさんです。
まず、こちらの本ですが、序文を読むだけでも価値があると思います。
amazonのサンプルページにも公開されていたので、そのまま一部抜粋しておきます。
人はみんな一生懸命いろいろなことを考えています。
(中略)抑えておかねばならない大事なポイントがあります。
「そもそも、その考えの元となる知識は正しいのか」ということです。
間違った知識をよりどころに思考を重ねればどんどんおかしな方向に進んでいってしまいます。
権力に忖度して、偏った報道を続けるメディア。フェイクニュースがどんどん拡散されるSNS。怪しい陰謀論を語るインフルエンサー。
「真実」を知ることが、とても難しい世の中になっている
そうした「不都合な真実」と向き合うことで、「正しい思考」が出来るようになるのです。
叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」 (単行本) | ひろゆき(西村博之) |本 | 通販 | Amazon
僕はこれだけでかなり引き付けられました。
今までひろゆきさんの著書は読んだことが無かったのですが、一気に興味を惹かれました。
本書は『社会・仕事・教育・政治・人間関係』で構成されています。
その中で個人的に印象に残った項目をピックアップしてまとめてみます。
僕が特に興味を引いたのは『仕事』と『教育』です。
それではよろしくお願いいたします。
成功する人とその他大勢の差
これを説明するのに、
『ペタンク会のイチローを目指してはいけない』という表現をひろゆきさんは使っています。
これが一番刺さりました。非常に分かりやすいですね。
この事例を使って大多数の人がなぜ成功できないのかを解説してくれています。
そもそもペタンクって何かという話は、本書を読みましょう!
ただ重要なのはそこではなく、ここではフランスのスポーツであり、日本では解説が必要なくらいマイナーなスポーツである!とだけ理解できればOKです。
『成功したい人は、ペタンク会のイチローを目指してはダメ!』
これは、同じように何かを極める努力をした時に、その成果を受け取れる構造が社会にあるかどうかが重要であるということです。
マイナースポーツでトップになってもマーケットもマネタイズ構造もないので、『成功者』とはなれないのです。
イチロー選手が実際に野球でなく、ペタンクで超一流になっていたとしても、ほとんど誰にもしれることもなかったでしょう。(フランスではヒーローになる可能性はあるが…)
つまり成功者になれるポイントは能力よりも、「何をやったか」「どこで始めたか」で決まると言っても過言ではないと筆者は言います
マイナースポーツよりもメジャースポーツの野球やサッカーの方が成功確率は高いということです。
実社会でも、一部の成功者と大勢のその他の人で構成されます。
しかし、その他の人全員が、一部の成功者よりも能力で劣っているかというとそうでもないのです。
優れた能力を活かす場所を間違えた人は極端に成功確率は低くなるからです。
つまり、能力を活かす場があってこそ、その能力は価値を持つのであり、能力の高さ自体は大した問題ではないのですとひろゆきさんは言います。
『自分の能力が受け入れられる構造やマーケット』と『マネタイズできる構造』が重要なのです。
スポーツ界よりも一般社会の方がこれは当てはまるなと思いました。
例えば、本屋を開業するよりも、システムエンジニアで独立する方が圧倒的に成功する可能性が高いような感じですね。
一方で、ひろゆきさん自身は「僕のようにたまたまマーケットのあるところにいたから」というだけで成功者にカウントされてしまうケースもたくさんあります」と述べています。
大きな目的意識もなかったのに、急に大きなマーケットが表れて受け入れられることもある。
たまたまIT分野が異常成長したからだけであり、出版などの衰退業種にいたらこうはならなかっただろうとも述べています。
同じようなことをUUUMの創業者である鎌田氏も同じような発言をしています。
例えば、今の会社で出世を目指すよりも、転職や職種を変更をした方が将来性が高いなら、その道も考えるべきだということです。
努力は本当に報われるのか?
子供の学力は、親の収入・学歴・期待感でほとんどが決まってしまうという研究が数多く出ています。
本書で紹介されている、東大卒の家庭は子供も東大卒理論は、面白いと思います。
理由は簡潔であり、DNAの問題もありますが東大卒ともなればそれなりに良い待遇を受けることのできる職場に就職ができます。
つまり、子供の学業に対する投資ができるということです。
東大卒の家庭の平均世帯年収がその他よりもかなり高水準であることがそれを証明しています。
また、幼稚園や小学校のお受験の面接は、子供よりも親を見ているというのも、筋が通っているなと思いました。
現状では同等の学力の幼児や小児を比較するよりも、両親の学歴や素養を見る方が将来的な学力が予想しやすいという考えです。
両親が健在で、それなりにお金も稼いでおり経済的に恵まれた子供は成人しても裕福で、親が離婚したりして経済的に苦労した子供は、ほとんどが貧困層から抜け出すことができなかったともいわれています。
よく学歴は努力次第で手に入れることができると言われるので、公平に近い指標のように扱われますが実は違います。
実験結果や現状を見る限り、実際には親の収入や周りの環境が大きく影響を与えていることがわかります。
・・・これはかなり残酷な現実ですね。
確かに、貧困層からでも成功されている人はいますが、それは本当に一握りの人であり、現実は成功者の大多数はエリートに占められているということですね。
近未来の働き方
保険会社や銀行などの金融機関のAI化は今後ますます進み、人員削減は一気に進んでいきます。
AIを導入するメリットとして
①運用コストが『人間』よりも圧倒的に低い
②『人間』よりも効率的に何倍の時間でも働ける
機械化により人手が不要になった農業や工業と同じような現象が桁違いの大きな規模で起きるということです。
実際、レジ打ちなどの仕事は現状でどんどん減っていますしね。
今後は金融系などのホワイトカラー層でも大規模な人員削減が起こるとひろゆきさんは述べています。
また、人を優先するような聖人君主のような企業が、この時代の流れに乗れない企業は人件費を下げることが出来ずに価格競争で淘汰されていってしまうとも述べられています。
これもまた残酷な現実ですね。
僕が所属する医療分野もどんどんAI化の波が押し寄せているので、他人ごとではないです。
淘汰されないように、能力を磨いていかないといけません。
おわりに
いかがだったでしょうか?
本書に書かれている「世の中の真実」から、少しだけ抜粋してお話しました。
他にも興味深い内容が書かれていますので、興味を持った方は是非本書を読んでみて下さい。
もっと残酷な現実を知ることが出来るかもしれません(笑)
ただひろゆきさんが仰るように、まずは『正しい知識』や現実を知らなければ、なにも変わることはありません。
『正しい知識』を知り、自身がどう考え生かしていくのか。
それこそが重要だと学びました!
ちなみに僕が一番印象に残ったのはやはり、『ペタンク会のイチロー』の話ですね。
『自分の能力が活かせる場所』と『能力が評価される場所』が『一致する場所』を探すということが何よりも大事であるというのは、今後の社会で最も重要な視点ではないかと思います。
冒頭にも触れましたが、僕はこの本でひろゆきさんの著書デビューです。
本当に大変読みやすく面白かったので、他の本も読んでご紹介していこうと思いました。
お勧めあれば是非教えて下さい。
それでは本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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