これまで、世界経済を対象とした株価指数について解説してきました。
今回は、日本を対象とした株価指数について、簡単に解説していこうと思います。
それでは、よろしくお願いいたします。
日経平均株価(日経225)
日経平均株価は日本経済新聞社によって算出されています。
そちらの公式サイトによる説明を見ますと…
日経平均株価は日本を代表する株価指数として世界中で広くご利用いただいています。算出開始から60年以上を経過し、まさに戦後日本経済の歴史を刻んできました。高い指標性は、相場動向を測る指標としてだけでなく、多くの連動金融商品でも活用いただいています。日経平均は東京証券取引所第一部に上場する225銘柄を選定し、その株価を使って算出する株価平均型の指数です。
引用:日本経済新聞社HP
要するに、「日本経済新聞社が独自基準で選定した225社の平均株価」です。
最近のインデックスの多くは『時価総額加重平均型』を採用しているのに対して、
日経平均株価指数は株価平均型を採用しています。
これと同じ方式を採用しているものに「NYダウ平均株価指数」があります。

過去10年間のチャートを眺めると、アベノミクス効果で株価は順調に推移しているように見えます。10年間で2.35倍(135%)の上昇が見られました。
上位構成業種と銘柄は以下の通りです。

TOPIX
次に、TOPIXについてです。
ニュースなどで聞いたことがある人も多いかと思います。
TOPIXは東証株価指数のことで、こちらを算出している東京証券取引所の説明を引用すると、
TOPIX(東証株価指数)とは、東証市場第一部に上場する内国普通株式全銘柄を対象とする株価指数です。
昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものであり、日本経済の動向を示す代表的な経済指標として用いられるほか、ETFなどの金融商品のベンチマークとして利用されています。
TOPIX(東証株価指数)(日本取引所グループウェブサイト)
こちらは、日経平均株価指数とは違い、「時価総額加重平均型」を採用しています。
値動きとしは日経平均株価指数とほとんど同様ですね。
上位構成業種と銘柄は以下の通りです。

日経225とTOPIXの違い
①構成銘柄数
日経平均株価指数が225銘柄、TOPIXは約2000銘柄で構成される
構成銘柄の上位も違いが大きい
②計算方法
日経平均株価指数は「株価平均型」 TOPIXは「時価総額加重平均型」
一般的に株価平均型は株価の高い銘柄の値動きに左右されやすくなり、
時価総額加重平均型は時価総額の高い銘柄の値動きに左右されやすい。
どちらが投資に向くか?

この過去チャートを見ると、現時点では日経平均の方がわずかに上に見えます。
これは、基準値をバブル時期に取っているのであまり参考にならないかもしれません。
ただ値動き的にはほぼ同じで、横這いの状態が続いています。
例えば2000年に同時に投資を始めた場合ではどうでしょうか?

日経平均はプラス24%、TOPIXはマイナス6.3%となっています。
これだけ見れば、日経平均の方が良いように見えますが・・・。
2010年の底値で始めていれば、どちらもプラスにはなりますね。
ただこのようにタイミングによってプラスにならない投資先は微妙かなと思います。
今後の国内株式の成長度合いは分かりませんが、
S&P500のような、どの時期から始めてもプラスになる投資先の方が魅力があるかなと思います。
見出しとズレる結論にはなりますが、「どっちも投資先としてはあまりおススメしない」
ということになります。
おわりに
今回は国内株式の代表指数、「日経平均株価指数」「TOPIX」についてお話してきました。
どちらの指数も長い期間で見ると横這いで、1980年代後半のバブル絶頂期の最高値を全く更新できずにいます。
投資時期によっては上昇も狙えるインデックスではあるのですが、タイミングによっては損をするので、こちらのインデックスファンドを選ぶ際には、今後の日本の経済成長に確信が持てる材料を揃えてからにした方がいいかなと思います。
現状では、インデックス投資であればやはり『全世界株式』『全米株式』『先進国株式』といった
海外株式インデックスファンドへの投資の方が報われる可能性は高いかなとも思いますね。
それでは、本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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