客家大富豪の教え

本要約

こんにちは。yoshiです。

今回ご紹介する本はこちら


『客家(はっか)大富豪の教え』 甘粕 正 著

本書は「18の金言」と実際の大富豪の話を合わせた構成となっています。

全てを紹介する訳にも行きませんので、僕が気になった2つの金言についてまとめています。

こちらを読んで、他も気になるようであれば是非本書を読んでみて下さい。

いつものようにこちらもkindle読み放題対象作品です。

それではよろしくお願いいたします。

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『退却は重要な才能なり』

100%確実などということはない。

本当のリスクは見えないので、退却も重要な才能である。

しかし「リスクだと思っている大半はリスクではないし、金儲けとはリスクをコントロールすること」である。

他人と自分に見えるリスクは違うので、そこにチャンスが生まれるのである。

『分散投資と集中投資』

分散投資の方がより安全な方法だと考えられているが、それは必ずしも正しくない。

なぜなら、投資とは予測をたて、その予測が正しいことを前提にお金を賭けること。

だから「将来何が起こるか分からない」という理由で、

あちこちに分散投資をするというのは、プロフェッショナルなディーラーから見ると、勝負を始める前から負けを認めるようなものです。

だから、投資を始める前にあらゆる角度から研究しつくした対象に『集中投資』することこそが、実は安全で確実な方法だと考えるのです。

これはウォーレン・バフェットも同様の考えを持っています。

バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムは分散投資を基本としていました。

しかし弟子であるバフェットは、自分がよく知る銘柄への集中投資で成功しています。

もちろんどんなに完璧と思える分析・研究をしても100%確実ということはあり得ません。

第3の金言でもリスクヘッジの必要性を無視することは出来ない。

特に政治の世界は不確定要素が多いのもある。

『集中投資』を行う時には、その投資が成功するかどうか、徹底的に研究することが出来る。

なぜなら投資する対象を絞り込んでいるから、1つ1つを丁寧にそして真剣に調査できる。

ところが、分散投資すればするほど、投資する対象も広がり、1つ1つに対する調査がおろそかになる

あまりにバラバラに投資していれば何かが起こった時に気づくのも送れるし、対応する案件が多すぎでパニックに陥るのが関の山だ。

結局、「あまりよく知らない」対象に投資することとなり、それはリスクとなるのである。

大概の人間が危険だと思っている集中投資は、実はやり方さえ間違わなければリスクの少ない投資手法である。

逆に大概の人間が安全だと考えている分散投資の中にリスクが隠されているのである。

つまり「本当のリスクは見えない。リスクだと思っている大半はリスクではない」ということである。

本書では、もう一例紹介されている。

日本では大企業に就職することが安全確実だと思われていたが、リストラの時代を経て、そこに隠されたリスクを発見したはずである。

大企業といえども、雇われている立場であれば、望まないことでも雇い主の意向に従わなければならない。

万が一倒産すれば、大企業ほど業務が細分化されているので、個々の職員が出来ることも限られ再就職が大変になるという大きなリスクが生じる。

だから、客家は世界中どこでも生きていける生き方・商売・ノウハウ・真髄を大事にする。

その集大成がこの『18の金言』である。

『お金に使われずに、お金に働かせるべし』

成功するには、周りの人々に気持ちよく働いてもらうことが重要である。

人に振り回されているようでは、成功はおぼつかない。

お金も同様で、お金に使われているようではダメ。

お金に気持ちよく働いてもらうことこそ重要なのだ。

『プラスサムゲームとは』

お金に最も効率よく働いてもらえるビジネスは間違いなく「投資」あるいは「金融ビジネス」である。

だからこそこのビジネスには、お金に上手く働いてもらう知恵と才覚を持った人々や、悪知恵に長けた詐欺師にとっても、最も効率よく稼げるのが「金融」や「投資」の世界である。

その罠に引っ掛からずに、着実に財産を殖やすことが出来る人間は驚くほどに少ないのが現実である。

自分が行う投資が得なのか損なのかをよく考えなければならない。

いつ来るのか分からない幸運をひたすら待っている人間は間違いなく「お金に使われている人間」と言える。

ゼロサムゲームは投資妙味がないし、マイナスサムゲームには投資してはならない。

我々が目指さなければならないのはプラスサムゲームである。

投資をする対象又はマーケットが成長し、全体のパイが拡大してこそ大きな利益が得られる。

まずは投資する対象やマーケットがこれからどのように成長・拡大するのかをじっくりと分析・検討しなければならないのである。

『予想できる未来と予想できない未来』

ゼロサムゲームやマイナスサムゲームは「予想できない未来」の部類に入る。

宝くじやギャンブルなどがこれに当たる。ギャンブルはある程度の確率は上げることは可能ではあるが、人間の心理ほど揺れ動きが激しく予想しにくいものはないということは心にとめておかなければならない。

それに対してプラスサムゲームは勉強や推論を積み重ねていくことで予想精度をかなり上げることが出来る。

すなわち「予想できる未来」なのだ。

金持ちになりたければ、自分が一生懸命考えたり、勉強したりすることによって、予想精度を上げるようにしなければならない。

それが投資であれば、投資する事業の業界、あるいは会社を研究することによって、その事業や会社が将来どうなるかということを予想する精度が上がるということだ。

また、「長い時間或いは大きな範囲をとれば、そこにはトレンドが発生するから、そのトレンドをしっかりとつかめばかなりの制度で予想できる」

これが「短期間或いは狭い範囲を予想すると、トレンドがないから、簡単そうに見えて実は予想が困難なのである

つまり遠い将来こそ、予想精度を上げる手段がたくさんあるということである。

我々は「お金を使う=お金に働いてもらう」ようにしなければならないから、お金に気持ちよく働いてもらう環境を整えなければならない。

それは人間のマネジメントと同じである。細かいことはとやかく言わず、その人物(投資対象)を信頼し、彼が稼ぐのをじっと見てやればいい。

そしてその人物(投資対象)が助けを必要とするときだけ、あなたが力を貸せばいいのだ。

これは「一度、信頼すればあとはほとんどすることが無い」

ただし、それだけ「信頼できる人物(投資対象)を調査することで見つけなければ、全ての物事は始まらない」とも言える。

人もお金のマネジメントも「予想できる未来」に関わる有望な事業を発掘出来たら、ほとんど働く必要はない。

究極的には、お金に働いてもらうということは、その対象自信が自分で稼いでくれる有望な投資対象を発掘する。ということに等しいと言える。

おわりに

いかがだったでしょうか。

「大富豪」の考え方や手法に関しての本は様々出ていますが、多くは欧米の方の作品がほとんどです。

今回は中華系の大富豪の考え方に注目をしている一冊を選んでみました。

今回ピックアップした2つの金言に関しては、他の書籍でも述べられているような内容が多かったと思います。

個人的には『集中投資』の方が実は安全な投資手法である。というのは、最近の自身の経験からも納得のいく内容でした。

ただ、これは何も個別銘柄に一点投資しろという話ではないとも思っています。

逆に個別銘柄を10や20選ぶと、企業情報の収集量も膨大になりますし、売却タイミングや判断も難しくなってきます。

企業分析が趣味のレベルでやれて、いくらでも時間をかけられる人にはいいかもしれませんが、一般の方には難しいと思います。

僕自身も毎日1-2時間以上はやっていましたが、それでも10銘柄を追うのは大変だと感じました。

そして結局はインデックス投資に行きついたわけです。

まだ移行途中ですが、どんどんシンプルなポートフォリオになってきていますので、また月末に結果と共に公開していく予定です。

それでは、本日も最後までご覧頂きありがとうございました。

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