iDeCo 楽天証券編⑤ バランス型

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このシリーズも今回と次回でようやく終わりそうです!

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今回は【バランス型】です。
バランス型って日本人が好きそうな名前ですよね。僕も初心者の頃はよく分からず選んでしまってました。悪いものという訳ではないのですが、何を選ぶにしてもその商品の特徴やメリット・デメリットを理解していないといけないなと勉強のきっかけになった商品でもあります。

では早速、各ファンドの解説に行きましょう!

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三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)

純資産額:17億円 買付手数料:0円 管理費用:1.292%

こちらはiDeCo限定の商品です。そのせいか純資産額は低めですね。また管理費用も長期投資をするには高めかなと思います。
また、チャートを眺めると横這いから右肩下がりの状態です。コロナショック後の戻りもまだできないですね。

特徴は、相場の急変時に大きな損失が出ないように、下方リスクを抑制した運用を行っています。具体的には債券と株式の資産配分調整ということですね。また、債券の一部については為替ヘッジも行っているとのことです。

この配分はあくまでもイメージで、下図のように相場に応じて株式比率と債券比率をアクティブに変更していく商品ですね。

現在は約99%を債券ETFにしているようです。
そのせいかコロナショック後の回復が遅れているようです。米国も金融緩和&超低金利の継続発表で債券利回りが落ち込んでいる状況ですので、ここまでの債券比率にするのを安全策とみるのか、失敗だととるのか!
この辺の配分も任せきりになってしまうのが、アクティブバランス型投資信託のメリットでもありデメリットでもあるかなと思います。

個人的には現時点では組み入れ候補には上がらないファンドかなと思います。

三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)

純資産額:106億円 買付手数料:0円 管理費用:0.66%

こちらもiDeCo限定商品ですね。三井住友に比べて純資産額が多く、管理費用も低く設定されていますね。チャートを眺めても緩やかに右肩上がりになっています。バランス型らしい形と言えますね。

こちらの商品の特徴は、年金運用で活用されている「株式ウエイトマトリクス」に基づき、投資環境の変化に応じて株式・債券比率を調整し安定した基準価格の上昇を目指しています。

株式ウエイトマトリクスのイメージ

これらのマザーファンドに相場を見ながらアクティブに配分していくスタイルですね。
また下図のように各資産クラスの配分範囲も決まっています。

こちらも現状は国内外の債券に75%配分し、残りはキャッシュポジションにしているようです。こちらも今後の株式の暴落に備えているようですね。
ボラティリティ(変動率)は小さいですし、リスク許容度の低い投資家の方には検討の余地はありそうですね。

投資のソムリエ <DC年金>

純資産額:228億円 買付手数料:0円 管理費用:1.21%

こちらもiDeCo限定商品です。楽天証券iDeCoの中で人気のようですね。
特徴は、投信環境の変化を察知し、日次と月次の双方で資産配分を機動的に見直しを行っています。為替ヘッジも適宜行っているようです。最終的な変動リスクを年率4%程度に抑えることを目標にしています。

こちらの商品は株式と債券だけでなく、REITにも投資範囲を広げています
バランスの取り方も良さそうに見えますね。人気なのも頷けます。
こちらも安定した運用をファンドに任せて運用したい方には良いと思います。
大きなリターンはないかもしれませんが、その分暴落時も小さいダメージですむ可能性が大きいかと思います。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

純資産額:2156億円 買付手数料:0円 管理費用:0.59%

こちらの商品もiDeCo限定商品ですね。これこそ僕が今年までつみたてNISAで持っていたファンドです。(楽天証券内ではiDeCo限定ですが、セゾン投信で口座を持ってました)
パフォーマンスは全然悪くなく、むしろ2015年の特定口座時代から6年間やってましたがプラス10%くらいの利益が出ていました。
なぜ今回解約したかというと、長期投資で行うつみたてNISAでは債券不要と判断したからです。これはあくまで個人的な考えで、債券ファンドやバランスファンドを否定はしません。むしろ安定した運用を求める方にはこの商品はおすすめもできますよ。

こちらのファンドの特徴は、株式:債券=50%:50%に分配しています。その中で世界30か国以上の株式及び10か国以上の債券に振り分けています。また為替ヘッジなしです。

株式の個別の銘柄を眺めると、各国の主要銘柄が満遍なく入っていまし、セクター比率もいいと思います。
繰り返しになりますが、安定した運用を求める方にはおすすめかと思います。

楽天・インデックス・バランス(DC年金)

純資産額:63億円 買付手数料:0円 管理費用:0.206%

こちらのファンドもiDeCo限定ですね。変動率・リターンは小さいが安定感はあるかなと思います。管理費用が他に比べてかなり低く設定されています。
特徴は、株価上昇や景気悪化局面でもリターンの安定性とコストの低さを求めます。
世界各国の株式と債券に広く分散し、コストも抑えた長期投資にふさわしい運用を目指す。

基本配分を見ると、全世界株式15%+債券85%です。かなり債券重点型のバランスファンド言えます。その分、低ボラティリティ(変動率)で安定した運用を行えていると思います。

現在も基本配分を守っているようです。
こちらも安定した運用を求める方にはいいかと思います。

最後に5つのバランスファンドを比較してみます。

まとめ

こう見ると、債券100%にしてしまっているファンドとある程度株式を組み入れているファンドでの明暗がはっきり出ていますね。
もちろんこれは結果論ですので、今後の展開次第で変わるかもしれません。

設定日に差が大きかったので、比較期間を2つにしました。

下の図の方が5つ比較できますね。
【三井住友】はコロナショックまでは横ばいでしたが、思い切り影響を受けてしまって戻らなくなっていますね。
【三菱UFJ】はコロナショックでも横ばいとほとんど債券の値動きですね。よく言えば安定感、悪く言えば運用の意味がないかなと思います。
【楽天】【セゾン】【ソムリエ】は似たような動きをしています。プラスリターンも得られています。
もちろん株式100%に比べてローリターンですが、コロナショックでも-10%程度と暴落に対するディフェンス力もあるのかなとという印象です。

では最後にランキングにしてみます。

1位:楽天・インデックス・バランスファンド
管理費用の安さと安定感からこちらを1位にしました。バランスファンドを求める方が最も大切にするのは安定感だと思うからです。リターンを求めるなら株式100%でいいですしね。

2位:投資のソムリエ
こちらも見事な安定感だと思います。管理費用の差で2位にしただけでほぼ差はないと思います。

3位:セゾン・バンガード・バランスファンド
やはり株式50%入っていることもあり、安定感という点ではちょっと物足りないかなということで3位です。こちらであればやはり株式100%の方が良いのではないかなと思います。

4位:三菱UFJ・DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)
ボラティリティ(変動率)からみた安定感という点ではベストかもしれません。
しかし、持っていてもほとんど利益がでないのではあまり旨味がないかと思います。
元本割れが絶対に嫌だという場合も、次回紹介する定期預金の方が確実ですし(ただしインフレリスクには非対応)、ちょっとiDeCoで選ぶべき商品ではないかなと思います。

5位:三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)
単純にパフォーマンスの低調さですね。これからの事は誰にも分かりませんが、コロナ前のパフォーマンスも悪く投資対象としてはないかなと思います。

以上が楽天証券で選べるiDeCo バランス型編でした。
何度も繰り返しますが、この種のファンドは安定感を求める方にはいいのかなと思います。
もう少しリスクをとっても大きなリターンを得たい場合は株式の方が良いと思います。

次回、最終回!【ターゲットイヤー型&定期預金】編です。

あと別記事になるかもしれませんが全体を通してのおすすめランキングも出そうと思います!

それでは本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
   

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