今回は岡本太郎先生の作品。
作品と言っても芸術品でなく書籍です。
岡本太郎先生と言えば、代表作『太陽の塔』や『芸術は爆発だ!』のフレーズでも知られる日本を代表する芸術家ですね。
僕はその程度のイメージしかなかったのですが、なかなか壮絶な人生を歩んでいるみたいです。
その辺りについては、この本と共に中田敦彦さんのYoutube大学でも紹介されているのを視聴して初めて知りました。
詳細気になる方は本書もいいですが、中田さんの動画から入ってもいいかもしれません。
さて、僕が今回この本の中で最も取り上げたかったテーマは
『人の目を気にせずに、自分を貫く』
ということです。
岡本太郎先生の人生において大切にしていた信念のようなものです。
人の目を気にして生きることの煩わしさや無意味さが分かった気がします。
(同僚に言わせると、僕は人目を気に生きているようには見えないそうですが…笑)
それでは、よろしくお願いいたします。
迷ったら辛い方の選択肢を選べ
言い換えると『楽な道を選ぶな』ということです。
それでは「本当の意味で生きたことにならない」と岡本太郎先生は考えていたそうです。
例えば、死を感じるほどの大けがや大病を患った時ほど、生を実感できますよね。
日常当たり前に感じている、『生きている』ということは、楽な道を歩いていたらなかなか実感できません。
生きていることを実感するには、「不安・キツイ・つらい」といった、この先どうなるか分からない状態になりそうな危険な道を選ぶ必要があるだろう!と述べます。
ただ単純に危険な道を選ぶということではなく、『心が惹かれる道』を選ぶことも重要だと言います。
そして、それこそが「本当の意味で自分の人生を生きる」ことに繋がると。
人の人生をなぞるな!
そもそも、私たちの人生は選択の連続です。それが2つかもしれないし、複数あるかもしれません。
その内、最低1つは安全であったり安定的な道、そしてこちらも最低1つは先の見えない危険を感じるけど、チャレンジしてみたいとか惹かれる道があると思います。
ここで大抵の人が安全・安定な道を選んでしまう。
自分の考え以外にも両親であったり、学校の先生であったりが勧める安定的で間違いのなさそうな道を選ぶ。
学校選びや就職活動がいい例です。
自分の本当に生きたい場所が決められているかどうかは別として、大抵の人は多くの学生や就活生が好む世間体の良い進学校や有名大学、有名企業に入ることを目的にしてしまう。
『親が言ったから』『先生が決めたから』などの理由で道を決めるということは、親や先生の人生の道をなぞることであると、先生は仰います。
そして、将来的に後悔する人がほとんどであると。
こうならない為に、『危険かもしれないが惹かれる道』を勧めています。
もちろん生活することだけを考えれば、安全な道を選ぶ方がいいはずです。
しかし、我々は安全な道と危険な道で迷います。
なぜそのような天秤に掛けるのかというと、本当は危険な道に行ってみたいからだと言います。
何かに挑戦してみたいと心が叫んでいると。
最大の敵は自分自身
それでも恐怖心もあります。危険な道を選んで失敗したらどうしよう?と。
そんな時は、『そんな自分を敵だと思って闘え』と先生は仰います。
自分を貫くということは、大抵は両親や先生などの周囲の人や一般常識、そして自分自身とぶつかり合う必要があります。
つまり「自分が最大の味方であり、敵でもある」ということです。
『自分の夢に人生を掛けて取り組むことこそが本当に生きるということだ』
子供時代から学生、そして社会人へと進んでいく過程で、周囲とも競争し「自分には無理だ」「どうせ自分なんて」となってしまい、挑戦も出来ずに夢を諦めて安全な道に進んでしまう人がほとんどだと思います。
そして、両親や周囲の目を気にして興味の薄い仕事へ就き、『生きていること』を実感できずに過ごす。
これは両親や他の人の人生をなぞるだけになってしまうのです。
また、『失敗して悔やむこともあるだろう。みんなの言うことを聞いておけばこんな目には合わなかった』とも仰います。。
でも失敗を恐れてはいけない。そもそも99%の人は成功しないのだ。と
これを聞いたら我々はより挑戦しにくいですけどね(笑)
しかし
『挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者では、天と地ほどの違いがある!』
挑戦した人は未練がないが、挑戦すらしなかった人は生涯未練を残すことになるだろう。
もしあの時挑戦していたら?と一生考えながら過ごすのはつらいだろう。
じゃあどうしたらいいのか?
とにかく始めろ!ただし本気で!
『やりたい事は今すぐにやれ!』
とりあえず興味があるもの、やってみたい事があればすぐに始めてみる事が重要です。
三日坊主上等。とりあえずの一歩はゼロより全然マシなのだと。
そんな興味があることすら思いつかないなら、本を読むのがいいと勧めています。
人生や生き方を考えさせられる本がいいと。
それはスポーツでも音楽でも、何ならゲームでも、周囲から見たらなんであんなものに情熱を傾けられるのか?と思われるようなものでも何でもいいのだ。自分が情熱を持てるかどうかだけが重要だと。
途中で熱が冷めたら、また他に移ってもいいんです。
但し、その瞬間には命を懸けて挑め!本気で取り組まなければ意味がないのです。
自分の存在を掛けているのだから、真剣に向き合わなければならないと。
すぐには見つからないかも知れないけど、探し続ければいいんです。
能力で人の価値は決まらない
そしてこれには才能は必要ないのです。
先生は、成功することをゴールに置いていません。
自分の惹かれる道が危険だと分かっていても挑戦することが重要であるということです。
『才能がないから何もすることが出来ない』とか言っている奴は、ただ『才能』を行動しない言い訳にしているだけだ!と先生は言います。
そもそも才能の有無で人間の価値は決まりません。
勉強が出来るやつが偉いわけでもないし、足が速いから偉いということもありません。
才能の有無に関わらず、自分として純粋に生きることこそが重要なのです。
才能など度外視して、情熱を向ければいいのです。
そうやって何か目的や目標を定めて決意するから、自分の中からエネルギーが発生するのです。
つまり『本当の自分の人生』とは、情熱をもって何かを出来たか?出来なかったか?それだけなのです。
人の目を気にしていたら自分を貫くことは難しい、いや出来ないかもしれません。
周囲からは変な目で見られることもあるだろうし、変な評価をされるかもしれません。
しかし、先生は『他人から嫌われようがそんなことは気にせずに、ただ自分が信じていること、正しいと思うことに脇目も降らずに突き進め!』と言っています。
(どれだけ強い人なんだ。岡本太郎先生)
人間は未熟でいい
実際、これを実践できる人はほんの一握りでしょうし、途中で挫折する人も多いと思います。
そんな私たちに先生はこう言います。
『そうやってみんな自分を大切にし過ぎている。この世の中で豆粒ほどのちっぽけな存在が、うぬぼれたり、自分を見下したり、他人に合わせたりして苦しんでいる。
そもそもちっぽけな存在なんだから、相手に好かれようなんて考えずに自分を貫け』と。
『純粋に生きることこそが人生の本当の生き方』という軸を持っている先生ならではの言葉ですね。
先生は自身の作品に対してこうおっしゃっています。
『相手に伝わらなくてもいいだと思って純粋さを貫けば、逆にその純粋さが伝わる』
こんな先生だからこそ、長年認められる作品であり続けるのでしょう。
そして先生は人間は未熟でいいとも言います。
未熟だからこそ努力するし、情熱を燃やせるのだと。
実際は別にして、自分で熟練したと思った時、情熱は止まってしまうのですね。
完璧な人間などいないのだから、未熟だとかそんなことは気にしなくていいんです。
それこそが人の目を気にして、他人の人生をなぞっているということなのです。
本当の自分の人生を生きるということは、いつも『自分は未熟だからもっと努力する』という情熱をもち生きることなのです。
しかしこうやって生きることは本当に辛いことも多いです。
周囲のバッシングや衝突、仲間はずれに合うこともあります。
それでも『人生に妥協するな!』と先生は言います。
(だから強すぎだって。岡本太郎先生)
でも本当に生きるには闘いは避けられないのです。
この『妥協なき闘い』が先生のルーツなのですね。
おわりに
いかがだったでしょうか?
それほど長い書籍ではないのですし、非常に読みやすい作品です。
実際に読むともっとパワーを感じると思いますのでお勧めさせて頂きます。
ただ、芸術家らしい感性的な表現も多く、本質を掴み切るのはなかなか難しいのかもしれません。
yoshiの振り返り
さて、本書を読み、自分の人生をちょっと振り返ってみました。
子供時代から考えると僕の仕事に対する夢は変わってきています。
最初はプロ野球選手、そして獣医師、銀行員。
それが放射線技師からの医学物理士ですからね(笑)
よく分からない推移です。
そういえば高校の先生や親からはかなり反対されましたね。
(商業高校だったのでそれも当然か…推薦で有名大学もいけたらしい)
そんなのだから、今も『人の目を気にしてない』と言われるのですかね?
ちなみに今の夢は『動物の放射線治療』と『ウーブンシティに最初の住人になる』ですね。
(スマートシティの第一住民…やはりトヨタパーソンのみなのかな?)
今はどうやったらその道に勧めるのか検討中です。
あと、情熱を向けるのは仕事だけでなくてもいいと思います。
趣味でも本気で情熱を傾けることが出来るものを見つけられれば楽しい人生だとも思います。
僕も愛犬・筋トレ、もちろんブログを書くのも楽しんでいます。
投資は苦悩続きですが(笑)
今は結構楽しんで生きてるかなと感じてます。
それでは本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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