こんにちわ!yoshiです。
今回は株式や債券ではなく『ゴールド(金)』について、少しお話してみます。
それではよろしくお願い致します。
ゴールドの歴史
『ゴールド』は紀元前からその美しさや希少性、耐久性や可鍛性により重宝されてきました。
エジプト文明時代は装飾品だった『ゴールド』は、紀元前600年ほどに最初の貨幣として使われ始めたそうです。
17世紀までにゴールドの生産はさらに発達を遂げ、1879年に旧金本位制の導入。
1971年に金本位制が廃止されましたが、今も多くの中央銀行がかなりのゴールドを保有しています。
投資としての『ゴールド』は株式との低い相関性(または逆相関)を示すことが多いので、リスクヘッジの有効手段として活用されてきました。
信用不安やインフレリスクにも強いとされ、市場規模も大きく安定性が高いのも特徴です。
貴金属で言えば『プラチナ(白金)』の方が希少性は高いのですが、工業利用率が産出量の約60%とゴールドよりも高いので、景気に左右されやすいという特徴があります。
ちなみゴールドの工業利用率は10%程度と低く、景気に左右されにくいのです。
このように普遍的な価値を持ってきた存在が『金(ゴールド)』です。
ゴールド投資のメリット・デメリットは?
ゴールドはその普遍的価値により安定的な値動きが魅力です。
インフレリスクにも強いので、長期的に通貨を持ち続けるよりはいい投資先であると考えます。
ただし、株式や債券と違い、ゴールド自体が業績を上げたり、利息や配当を生まないということはデメリットと言えます。
完全にゴールド自体の値動きに依存した投資戦略であるということですね。
あとは先ほども触れたように、株式の値動きとの相関性の低さですね。
特に不況時に強いとされるゴールドは『有事の金』として認識されています。
それを考えると、ポートフォリオの一部にゴールドを組み込んでおくのは一理あるように思えますが、経済のように『成長』という意味で考えると確実性が低いのが悩ましいところですね。
下はVOO(S&P500)とGLD(金ETF)の価格ベースでの10年比較チャートです。

全く逆という訳ではありませんが、異なる動きをしていることが見て取れると思います。
これを騰落率で比較すると下記のようになります。

約10年で28%の価格上昇となっています。
これに対してVOOは104%の上昇です。
結果論ですが、この株式の成長を取れないことにはなってしまいます。
もちろん株式の場合、これだけ上がることもあるということは逆に下がる可能性もあります。
このリスクを許容できるか否かによって、ゴールドへ分散投資するかが決まってくると思います。
より安定した資産運用を求める人にとってはゴールドへの投資は検討の余地があるということです。
ゴールド投資商品
現状で世界一のゴールドETFは『SPDR ゴールドシェアETF【GLD】』です。
このETFは米国・日本・メキシコ・香港・シンガポールに上場する金相場に連動することを目標としています。(国内ETFは『1326』)
信託報酬は0.4%とやや高いですが、純資産額で圧倒的なので流動性の高さが強みとなっています。
その為『GLD』は機関投資家や各国の年金基金や中央銀行が主な買い手になっています。
我々、個人投資家には経費率の低い『GLDM』の方が現実的だと思います。(管理費用0.18%)
ゴールドETF(GLD)は米国ETFの純資産ランキングでも常に上位に入っています。
純資産額も6.6兆円(2021年6月末時点)の規模です。
また、ゴールドへの投資と言うと『純金積立』が浮かぶ人もいると思います。
しかし、個人的にはこの純金投資は買付手数料が高い為、選択肢には入れにくいと考えます。
SBI証券 | マネックス証券 | 楽天証券 | |
取引方法 | スポット購入 積立購入 | スポット購入 積立購入 | スポット購入 積立購入 |
買付手数料 | 2.2% | 1.65% | 1.65% |
売付手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
年会費・保管料 | 無料 | 無料 | 無料 |
積立単位 | 1000円以上1000円単位 1g以上1g単位 | 1000円以上1000円単位 1g以上1g単位 | 1000円以上1000円単位 1g以上1g単位 |
まとめ
・ゴールドは普遍的価値が魅力であり、インフレリスクにも強い
・株式市場との相関性が低く、分散効果は高い
・投資するなら『GLDM』が最適だと考える
いかがだったでしょうか?
過去の歴史から見れば、リターンの大きさ順に『株式』『債券』『ゴールド』となっています。
しかし、現在の債券利回りは歴史的にも低水準で、今後は債券よりもゴールドの方が優位性を持つ可能性もあります。
この辺の事情を考え、アセットアロケーションの分散先の一つとしてゴールドも視野に入れていっていいのかもしれません。
ただ、個人的には長期的な資産運用であればゴールドは不要だと考えています。
必要になってくるのは、引退以降の取崩時期に近づいてからではないかと思います。
出口戦略に使うということですね。
これについてはまた、別途記事にまとめてみようと思います。
それでは本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
”投資はあくまで自己責任でお願い申し上げます”
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